『お茶の科学』のまとめ(前半)

読書感想

常滑焼 急須

お茶ってそもそも、何なの?

ちくわ男です。

さて、今日は「書評」にチャレンジです。
まあ書評というか、
内容の要点を紹介するスタンスです。

今回はザ・ガチ勉のイメージ、
ブルーバックスシリーズから出ている
『お茶の科学』
について簡単にお話します。

 

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今日もご訪問ありがとうございます。

よく巷では「~茶」とつくものを
見聞きすることがあるかと思います。
けれど、これ、厳密には
全然茶葉を使っていないものも「~茶」
と言われていたりします。

なので、それは本当は「お茶」ではないんです。
例えば、

・麦茶
・そば茶
・どくだみ茶
・ゆず茶
・黒豆茶

などなど。

実は、いわゆる「お茶」の葉は、
ツバキ科カメリア属に分類される種類のこと。

なんと、お茶は椿の仲間なんです。

驚きですよね。

お茶の種類、意外な見分け方とは?

ではでは、そのお茶の中でも、
我々になじみのあるお茶について、
何が違うのかを改めてしっかり押さえておきます。

緑茶
紅茶
ウーロン茶
プアール茶

この4つに関して、
明確に違いを分ける基準が存在します。
なんだと思いますか?

茶葉?産地??

いいえ、答えは、

 

発酵具合の違い

 

です!

 

1、緑茶

いわゆる日本茶ですね。

最も我々になじみのあるお茶だと思います。

こちらは、「非発酵系」と言われています。

要は、発酵はさせないんです。

あの緑々しい水色が特徴です。

2、紅茶

イギリス文化のイメージが強いお茶ですね。

こちらは、「発酵茶」なんです。

ただし、覚えておきたいポイントがあります。
それは、発酵は発酵でも、
我々がイメージするような
「乳酸菌」等の微生物は、関与していない
ということです。

 

あくまで、水分を飛ばすために1日寝かしたり、
茶葉を揉みこんでいくのに時間を要し、
成分が変化し、色が褐色に変わっていく
というだけなのです。

 

3、ウーロン茶

最近、日本では機能性飲料として
よく見かけるようになったウーロン茶。

こちらはというと、「半発酵」と言います。

丁度、緑茶と紅茶の間の存在で、
変化の具合をどこで止めるかは、
その産地や会社によって異なります。

また後日紹介しますが、
ぜひペットボトルのものではなく、
茶葉から淹れるウーロン茶を
もっと多くの人に飲んで頂きたいですね。

4、プアール茶

最後のプアール茶。
どうでしょう、
最も馴染みとしては薄いかもしれません。

こちらは、中国のお茶ではあるのですが、

明確な違いは、「後発酵茶」だということです。

 

別名「黒茶」とも呼ばれており、
正式な発酵をさせて作るお茶です。

まだまだ成分の健康効果検証は
途上段階のお茶ですが、
動脈硬化や血糖値の改善、整腸作用など、
健康効果も期待できるお茶です。

お茶と人類の長い歴史

お茶って、いつ頃から
人間が採るようになったのでしょうか?

厳密なところは、まだ分かっていないようです。

しかし、最古の記述は中国にあります。
お茶の神・陸羽の著書『茶経』に
「茶は南方の嘉木なり」という記述が最古のもの。

 

その古さは、なんと

5400年前!

しかも、その際すでに
南方にあるよ~ということですので
地元の方々にはすでにしっかり定着し、
活況していた、と考えられます。

実際に、採られ始めたのは、
もっともっと古いでしょう。

 

その後、お茶文化は中国で発展していきます。


最初は、薬として飲まれていた記述が
残っているようですが、
三国時代(紀元220~280年)には、


「茶を以て酒に代える」

という記述があり、
嗜好品としてお茶が出発したことがうかがえます。

日本の緑茶の変遷

では、日本人はいつ頃から
お茶を飲み始めたのでしょうか。

現在、2つの説があります。

1、一般説~渡来~

一般的に考えられているのは、渡来説です。

文献レベルでは、
1191年に
栄西禅師が中国から持ち帰った
ものだとされています。

当時はまだ技術も未発達だったことから、
団子状に固めた固茶を使い、
水色も紅茶に近いモノだったようです。

しかし、栄西以前にも
中国に渡っている人物は多くおり、
彼らが茶に関する文献や種を
持ち帰っていても不思議はありません。

実際、そのように一部では言われているようです。

2、対立説~自生~

一方で、
なんと日本にもともと茶があった
とする説もまだまだ可能性があるようで、

今回の著者大森先生もその可能性に賭けて、
研究を続けて来られた方でした。

 

この説の足掛かりとなっているのが、
・日本最古の喫茶風習とされている記述が、
 聖武天皇時代(729年)の文献に出てくること
・嵯峨天皇に819年、「茶を献ずる」という記述があること
・日本の四国地方では、源平合戦があった1180年ごろには、
 すでに広く飲まれていたとの伝承が語り継がれていること

などが挙げられています。

 

現在、少しずつですが、
その自生説の可能性に向けて、
DNA研究などを行っているそうですが、
まだまだ茶の原木サンプル数が足りないなど、
先は遠い・・・そう記述されていました。

 

ということで、本日は以上です!

本日も、残りのお時間をごゆるりと。

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