【最新】2019年11月発表データで見るお茶の都道府県別生産量【茶をめぐる情勢】

お茶 生産量 緑茶

常滑焼 急須

皆さんこんにちは!

ちくわんです。

現在のお茶の生産状況って、どうなっているのでしょうか?
年々お茶農家さんの生産は厳しくなっているとの話も聞くので、気になるところです。

今回、昨年の令和元年11月時点で農水省より発表された「茶をめぐる情勢」に記載された内容の中でも、「生産」に関する部分に絞ってまとめました。

また、より理解を深めやすくするために、「茶をめぐる情勢」の内容に加えて、静岡と鹿児島、三重の生産量推移や生産規模についても掲載しておきます。

【この記事で分かる事】
✅2019年11月時点の最新の生産情報がつかめる
✅静岡・鹿児島・三重のこれまでのお茶生産推移の違いが分かる
✅お茶農家さんの規模と生産の現状が分かる

では、見ていきましょう♪

※実際の「茶をめぐる情勢」資料はこちら
 ※2020年3月データ最新に更新

01.最新の都道府県別生産量【平成30年データ】

お茶 生産量

早速結論からお伝えしますと、
平成30年に行われた調査データが活用されていて、
生産量に関しては、1位が静岡、2位が鹿児島、3位三重、4位が宮崎、5位が京都と続きます。

では、実際の数値を見てみましょう。

※平成30年荒茶生産量

順位 産地 生産量(t)
1位 静岡 33400
2位 鹿児島

28100

3位 三重 6240
4位 宮崎 3800
5位 京都 3070

 

 1位の静岡と2位の鹿児島が、3位の三重を大きく引き離してかなりの僅差になっています。

3位三重と、それ以下の4位宮崎・5位京都との差も2000~3000tほどあり、
差がかなりついていますね。

では、静岡と鹿児島は、以前からこんなにも僅差だったのでしょうか?

02.静岡・鹿児島・三重のお茶生産量推移

お茶 生産量

3位までの静岡・鹿児島・三重の平成以降の生産量推移を比較してみます。

※平成30年静岡経済産業部「静岡県茶業の現状」より

(t) 平成2年 平成12年 平成17年 平成22年 平成29年
静岡 44100 39400 44100 33400 30800
鹿児島 13800 18900 23900 24600 26600
三重 6620 7410 8110 7100 6130

静岡は、平成17年に盛り返していますが、急激に右肩下がり傾向になっていますね。
三重も同じ傾向のように見えます。

しかし、鹿児島はどうでしょう。
なんと、右肩上がりです。

平成の始めでは、静岡の1/3程度だった規模が、30年でほぼ並ぶ水準に来た、ということなのですね。

なお、このあたりの鹿児島の生産量の飛躍に関しては、以前別の記事でまとめていますので、
興味がありましたらぜひご一読ください。

【2019年】お茶の国内生産量1位は静岡。では、2位は?【農水省データ】
お茶の生産量で2番目に多い地域をご存知ですか?本記事では、2019年に発表されたデータなどを基にしつつ日本全国の生産状況と、今注目の地域についてまとめています。ぜひご覧ください。

03.お茶農家の減少と規模拡大で、生産量は横ばい

お茶 生産量

では、日本全体としては生産環境としては調子は良いのでしょうか。

ここでも、農水省の「茶をめぐる情勢」から、日本全体のお茶生産量と作付面積の推移で見てみます。

お茶 生産量

黒の折れ線グラフが面積、緑の棒グラフが生産量です。

こう見ると、生産量は若干の上下はあるにせよ、平成13年と比較して横ばい。
一方で、作付け面積は徐々に右肩下がり傾向になっていますね。

つまり、少ない面積にはなっているけれど、生産する力自体は高まっている、ということが分かるかと思います。

では、生産する技術が進歩していて未来は明るいか?というとそう単純でもなさそうです。

農家数の推移を見てみて下さい。

※平成30年静岡経済産業部「静岡県茶業の現状」より

(茶栽培農家戸数)  静岡  鹿児島  三重
平成2年 102966 9435 9747
平成12年 83149 4678 4738
平成17年 76718 3072 2294
平成22年 70283 2216 1455
平成27年 61093 1599 941


驚きですよね・・・
どこも圧倒的に減少しているんです。

静岡は4割減、鹿児島で8割、三重では9割減、という恐ろしい減少となっています。

これらのデータを総合して見てみると、農家数が激減する中、規模拡大に成功し技術も高めた比較的大きな規模の茶農家・法人が勝ち残っている、と言えそうです。

多様なお茶の形が今、今急速に画一化されている状況になってきているのです。

04.お茶の都道府県別生産量まとめ

ということで、今回の内容をまとめます。

①生産量では3位以下を大きく引き離し、静岡と鹿児島が接戦となっている
②過去の推移をみると、静岡は右肩下がり、鹿児島は右肩上がりとなっている
③日本全体では、農家数が急激に減り、農家の規模拡大が急速に進んでいる
良い意味でも悪い意味でも、今の日本のお茶を生産している側の状況を知ったうえで、
僕にできる範囲でお茶の生産現場の方々を応援したいと思っています。
 
これからも、お茶の魅力をしっかりと発信していきます。
 
今回は以上です。

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