皆さんこんにちは!
日本茶スペシャリストのちくわんです^^
さて、本日は「烏龍茶の効能」についてまとめます。
昨今、徐々に烏龍茶の人気が高まっています。
その中で烏龍茶の効果・効能について、気になる方が増えてきている中で、WEB上の記事を見ると、以下のような感想を抱かれている方が多いように感じました。
✔絶賛する記事ばかりで、本当にそうなのかいまいち信用できない。。
✔黒烏龍茶と普通の烏龍茶の具体的な違いが知りたい。
もちろん、情報ソースも明示していきます。

烏龍茶の主な効能を知ろう
まずは、そもそも烏龍茶にどのような効能があるのかから見ていきます。
烏龍茶の主な3つの効能
まず、抗酸化作用があることが知られています。
よく”アンチエイジング”と言われたりもしていますが、より具体的な効果で言えば、体内の活性酸素を消去してくれ、がんや生活習慣病の予防になるとされています。
食の欧米化が進む昨今では、活性酸素が生じやすい食環境になっており、抗酸化作用がある食品の摂取が推奨されていますね。
次に、脂肪の吸収を抑える、という点。
これは黒烏龍茶のCMでよく聞くようになってから世に知られるようになりました。
腸からの脂肪の吸収を抑え、また脂肪の排出量も上げてくれる商品として注目されましたね。
こちらも食の欧米化による中性脂肪率の増加が背景にあります。
最後が、覚醒作用です。
こちらはあまり意識されていないかもしれません。
いわゆる「カフェイン」によるものです。
烏龍茶も、緑茶や紅茶と同じ「お茶」ですから、カフェインがしっかり入っています。
カフェインは、もちろん過剰摂取や妊婦の方など気を付けないといけない成分ではありますが、そのメリット面も知るべきだと思っています。
カフェインの覚醒作用以外のメリット面が気になる方は、具体的に触れている記事がありますので、よければどうぞ↓

効能を発揮している2つの成分
上記に書きました3つの効能を発揮しているのは、すでに触れた「カフェイン」と「カテキン」によるものです。
カテキンは、ポリフェノールの一種です。
三井農林のお茶科学研究所によると、抗酸化作用の力は、抗酸化作用で有名なブルーベリーやブドウを圧倒してトップのパワーだったそうです。
活性酸素は加齢やストレスにより増えやすくなりますので、日ごろからお茶を取り入れるだけでもだいぶ病気のリスク低減に差が出てきそうなレベルです。
また、脂肪の吸収を抑える作用に関しても、カテキンが働いてくれています。
糖尿病の予防効果があることが知られていて、糖質成分が吸収される前の段階の、分解自体を抑制します。
詳しくは、糖尿病に詳しい「糖尿病ネットワーク」さんの記事に詳しいです⇊

ただし、カテキンは人体にとっては異物として処理されるため排出されるスピードも、摂取してから3~4時間と早いです。
できるだけ、時間を意識して複数回飲めると良いですね。
カフェインに関しては、その覚醒作用のほかに「運動による脂肪燃焼作用」「利尿作用」があります。
また、代謝もUPしてくれるため、お酒の二日酔いからの回復にも効果を発揮してくれることが分かっています。
※カフェインに関する参照元「伊藤園・お茶百科」より↓
烏龍茶の効能【カフェインから見てどうか】
多くの記事ではここまでの内容になっていますが、この記事ではさらに踏み込みます。
そもそも、お茶にカフェインがあるのは分かったけれど、じゃあお茶の中で烏龍茶は、カフェインが多く含まれているのか少ないのかが気になるところではありませんか?
「日本食品標準成分表」では、下記の通りとなっています。
また、大森教授の著書『お茶の科学』によると、1杯当たりのカフェイン量を測定した結果が、下記の結果となっています。
カフェイン量 | |
玉露 | 約13mg |
紅茶 | 約51mg |
烏龍茶 | 約24mg |
煎茶 | 約10mg |
番茶 | 約23mg |
ほうじ茶 | 約10mg |
大森教授『お茶の科学』第4章(3)カフェインより
玉露の含有量に差があるのが気になりますが、少なくともここから分かるのは、烏龍茶は緑茶とそれほど変わらないか、少し多い量のカフェインが含まれているという点です。
烏龍茶は熱湯や90度などで出すことが多いため、熱に弱いカフェインが出やすくなります。
しかし、紅茶の方がさらにカフェインが出ていますね。
なので、烏龍茶のカフェインはお茶の中でも【そこそこ出る】という表現が適切でしょう。
烏龍茶の効能【カテキンから見てどうか】
次に、ポリフェノール「カテキン」を見てみましょう。
市川農園「Ocha musium」ではカテキン含有量の比較をしてくれています。
また、先に挙げた大森教授『お茶の科学』でのまとめも載せておきましょう。
カテキン含有量(%) | |
玉露 | 9~10 |
煎茶 | 12~13 |
番茶 | 12.5~13.5 |
ほうじ茶 | 9~10 |
烏龍茶 | 6.1 |
紅茶 | 8.6 |
大森教授『お茶の科学』ー表4-1お茶に含まれる成分の違いー より
実際、日本茶や紅茶と比べると、中国茶系はカテキンの量は少なめですね。
背景には、製法の違いがあると大森教授は述べています。
烏龍茶の効能まとめ
以上を、改めてまとめます。
✔カフェインの量に関しては、緑茶より少し多く、紅茶よりは少ない
✔カテキンの量に関しては、緑茶・紅茶よりも少ない
僕も、これから烏龍茶の奥深い世界をより勉強していきたいと思いました^^
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